HRTは、更年期に減ったエストロゲンを少量補い、不調を和らげる治療です。ピルとは目的も量も異なります。血栓などのリスクを確認しながら、向いている方に安全にご提案します。

院長 内藤 久美子

監修

院長:内藤 久美子

さっぽろ大通内分泌クリニック/内分泌・糖尿病・女性ヘルスケアの3つの専門医

「ピルは血栓が心配」——その不安、よくわかります

そう思いたくなる気持ちはよくわかります。ただ、更年期に使うHRTは、避妊などで使うピルとは別物です。まずは違いから整理してみましょう。

HRT(ホルモン補充療法)とは?

HRTは、更年期に減ったエストロゲン(必要に応じて黄体ホルモンも)を少量だけ補う治療です。ほてり・発汗・気分の落ち込みなどの更年期症状をやわらげ、骨量の維持に役立つ場合もあります。飲み薬のほか、貼り薬・塗り薬(経皮)もあります。

ピルとHRTはどう違う?

ピルは主に避妊や月経のコントロールが目的で、含まれる女性ホルモンの量が多めです。一方HRTは更年期の「補充」が目的で、量は少なめ。目的も対象となる年代も異なります。

血栓などのリスクは?

リスクはゼロではありませんが、飲み薬か、貼り薬・塗り薬(経皮)かでリスクの程度が変わります。喫煙や持病などによっても異なるため、一人ひとりの状態を確認したうえで、安全性を見極めて選びます。

HRTが向いている人・慎重に考える人

多くの方に選択肢になり得ますが、一部の病気の既往などがある場合は慎重に検討します。適応と、避けるべき条件(禁忌)を確認してからご提案します。

更年期以降の健康管理として

エストロゲンの低下は、骨や脂質、血管の健康にも関わります。HRTは症状をやわらげるだけでなく、骨量の維持に役立つこともあります。ただし、目的や続ける期間は、症状とリスクを見ながら個別に判断します。

こんな方は一度ご相談を

  • 更年期の症状がつらい
  • ピルは怖いと感じていた
  • HRTが自分に合うか知りたい
  • 骨や脂質のことも気になる

よくあるご質問

HRTとピルは同じですか?

いいえ。ピルは避妊・月経調整が目的でホルモン量が多め、HRTは更年期の補充が目的で量は少なめです。目的も対象も異なります。

血栓が心配です。HRTはできますか?

リスクは薬の種類(飲み薬か、貼り薬・塗り薬か)や体質で異なります。既往や生活習慣を確認し、慎重に判断します。まずご相談ください。

HRTはいつまで続けられますか?

症状やリスクを見ながら、続ける期間は個別に判断します。定期的に見直しながら進めます。

HRT以外の方法もありますか?

あります。生活の工夫や漢方など、症状やご希望に合わせて選べます。

気になった方はお気軽にご相談ください

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