脂質異常症は自覚症状がほとんどないまま動脈硬化を進め、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。当院は、数値の背景にある甲状腺の異常も含めて確認し、その方のリスクに合わせて管理します。
「コレステロールが高い」、そのままにしていませんか?
健診でコレステロールや中性脂肪を指摘されても、痛みなどの症状がないため後回しにされがちです。ですが、この状態は静かに動脈硬化を進めます。
脂質異常症とは?
LDL(悪玉)コレステロールが高い、HDL(善玉)が低い、または中性脂肪が高い状態を指します。自覚症状はほとんどありません。
なぜ問題なの?
血管の壁にコレステロールがたまり、動脈硬化を進めます。進行すると、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気のリスクが高まります。
コレステロールが「高い」とき、そして「低い」とき——甲状腺との関係
コレステロールは「高い」ことばかり注目されますが、実は甲状腺の働きと深く関わっています。健診での脂質の異常の背景に、甲状腺の病気が隠れていることがあります。
- 甲状腺の働きが低下している(橋本病など)と、LDL(悪玉)コレステロールが高くなりやすい
- 甲状腺の働きが過剰になっている(バセドウ病など)と、コレステロールが低くなりやすい(低脂血症)
つまり、コレステロールが高いときも、逆に極端に低いときも、その裏に甲状腺の異常が隠れていることがあります。当院は甲状腺と脂質・代謝の両方を専門的に診られるため、脂質の異常を見つけたら、甲状腺の状態もあわせて確認します。ここが、脂質だけを診るのとの違いです。
なお、コレステロールが極端に低い(低脂血症)場合は、甲状腺のほか、低栄養や肝臓の状態などが関わることもあります。「低いから安心」とは限らず、原因を確認することが大切です。
数値だけでは決まらない——「リスク」で考える
目標とする値は、一律ではありません。喫煙・糖尿病・高血圧・年齢など、ほかの危険因子とあわせて、その方に合った目標を決めます。だからこそ、数字だけでなく全体のリスクを評価することが大切です。
治療
食事・運動などの生活改善が基本です。リスクが高い場合には、薬(スタチンなど)による治療を検討します。甲状腺など背景に原因がある場合は、その治療で脂質が改善することもあります。
見逃したくない「家族性」
若くしてLDLコレステロールが非常に高い場合などは、遺伝性(家族性高コレステロール血症)のことがあります。ご家族に若い頃からの高コレステロールや心筋梗塞の方がいる場合は、あわせてお知らせください。
こんな方は一度ご相談を
- 健診でコレステロール・中性脂肪を指摘された
- コレステロールが低いと言われて気になっている
- 血糖・血圧・体重もあわせて気になる
- 家族に若くして心筋梗塞・高コレステロールの人がいる
- 以前指摘されたが放置している
よくあるご質問
- コレステロールが高いと言われました。何科ですか?
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内科(内分泌・代謝内科)で管理できます。当院では動脈硬化のリスク全体を評価し、血糖・血圧や、背景にある甲状腺などもあわせて診ます。
- コレステロールが高いのは甲状腺と関係ありますか?
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関係することがあります。甲状腺の働きが低下すると、LDL(悪玉)コレステロールが高くなりやすくなります。健診で急にコレステロールが上がった場合などは、甲状腺もあわせて確認すると安心です。
- コレステロールが低いと言われました。問題ですか?
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極端に低い場合は、甲状腺の働きが過剰(バセドウ病など)、低栄養、肝臓の状態などが背景にあることがあります。「低いから安心」とは限らず、原因を確認することをおすすめします。
- 症状がないのに治療が必要ですか?
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脂質異常症は自覚症状が乏しいまま動脈硬化を進めます。将来の心筋梗塞・脳卒中を防ぐため、リスクに応じた管理が大切です。
- すぐに薬になりますか?
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程度とリスクによります。まず食事・運動から始める場合もあります。背景に甲状腺などの原因があれば、その治療を優先することもあります。
- コレステロールの薬は一生飲むのですか?
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状態により異なります。生活改善や、背景にある原因の治療で改善する場合もあります。自己判断で中止せず、ご相談ください。