動悸・多汗・体重減少・手の震えが続くとき、甲状腺ホルモンが過剰になるバセドウ病の可能性があります。血液検査で調べられ、治療でコントロールできます。

院長 内藤 久美子

監修

院長:内藤 久美子

さっぽろ大通内分泌クリニック/内分泌・糖尿病・女性ヘルスケアの3つの専門医

その症状、「気のせい」や「更年期」で片づけていませんか?

「胸がドキドキする」「やたら汗をかく」「食べているのに体重が減る」。こうした症状は、ストレスや年齢のせいと考えられがちです。ただ、これらは甲状腺ホルモンが出すぎているサインであることがあります。

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)とは?

バセドウ病は、自分の免疫が甲状腺を刺激し、甲状腺ホルモンが過剰に出てしまう自己免疫の病気です。代謝が上がりすぎるため、体が「アクセルを踏みっぱなし」の状態になります。女性に多く、幅広い年代でみられます。

どんな症状が出るの?

  • 動悸・脈が速い
  • 汗をかきやすい・暑がりになった
  • 食欲はあるのに体重が減る
  • 手や指の震え
  • イライラ・落ち着かない・眠れない
  • 疲れやすい
  • 眼の症状(目が出る・充血・違和感)
  • 首(のどぼとけの下)の腫れ
  • 月経が不規則になる

更年期やパニック障害との違いは?

動悸・汗・イライラといった症状は更年期やパニック障害とも重なり、見た目では区別がつきません。手がかりになるのは、食欲があるのに体重が減る・手の震え・首の腫れ・眼の症状など。最終的には、血液検査と甲状腺エコー(超音波)を用い、他の病気との鑑別も含めて判別していきます。

どんな検査をするの?

血液検査で甲状腺ホルモン(FT4・FT3)とTSH、さらにバセドウ病に特徴的な自己抗体(TRAb)を調べます。あわせて甲状腺の超音波検査を行います。いずれも体への負担が少ない検査です。

治療は?

治療には主に3つの方法があります。①抗甲状腺薬(飲み薬)②放射性ヨウ素(アイソトープ)治療 ③手術。多くはまず飲み薬から始めます。妊娠を希望する方は使う薬やタイミングに配慮が必要なため、必ず事前にお知らせください。当院では飲み薬による治療を行い、専門的な治療が必要な場合は連携医療機関とともに対応します。

こんな方は一度ご相談を

  • 動悸・汗・体重減少・手の震えが続く
  • 健診で甲状腺の数値(TSHなど)を指摘された
  • 「更年期かな」と思う不調が長引いている
  • 妊娠・妊活を考えていて甲状腺が気になる

よくあるご質問

バセドウ病は治りますか?

治療で甲状腺ホルモンをコントロールできます。抗甲状腺薬で落ち着く(寛解する)こともありますが、再発することもあります。放射性ヨウ素治療や手術という選択肢もあり、適切に治療すれば通常どおりの生活を送れます。

更年期とバセドウ病はどう見分けますか?

動悸・汗・イライラなど症状が重なりますが、食欲があるのに体重が減る、手の震え、首の腫れ、眼の症状などはバセドウ病を疑う手がかりです。血液検査と甲状腺エコー(超音波)を組み合わせ、他の病気との鑑別も含めて判別します。

妊娠を考えていますが治療できますか?

できます。ただし妊娠前・妊娠中で使う薬の種類やタイミングに配慮が必要です。自己判断で薬を中止せず、妊娠を希望する場合は必ず事前にご相談ください。

バセドウ病だと目が出るのですか?

一部の方に眼の症状(バセドウ眼症)が出ることがあります。程度はさまざまで、必要に応じて眼科と連携します。喫煙は悪化因子になるため注意が必要です。

気になった方はお気軽にご相談ください

札幌・大通で、内分泌・甲状腺を中心に診療する院長が、同じ女性の立場で親身に診察します。Web予約で待ち時間を抑えて受診いただけます。

関連記事